EC市場やDtoC市場の拡大により、多くの企業が新規顧客獲得に力を入れています。しかし、広告費の高騰や競争の激化により、新規顧客を獲得するコストは年々増加しています。
そのような時代だからこそ、改めて注目されているのがリテンションマーケティングです。
一度購入していただいたお客様との関係を継続し、再購入やファン化につなげる取り組みは、企業の売上を安定させる重要な施策になっています。
その中心的な役割を担うのがリテンションダイレクトメール(DM)です。
デジタル広告やメールマーケティングが普及した現在でも、紙のDMは高い開封率と記憶定着率を持つ媒体として再評価されています。
今回は、リテンションダイレクトメールの役割やメリット、成果を高めるポイントについて詳しく解説します。
目次
リテンションダイレクトメールとは
リテンション(Retention)は、「維持」「継続」という意味を持つ言葉です。
マーケティングでは、既存顧客との関係を維持・強化し、継続的な購入につなげる活動全般を指します。
つまり、リテンションダイレクトメールとは、すでに商品やサービスを利用したお客様に対して送るDMのことです。
目的は単純な販売ではありません。
企業とお客様との関係を継続し、
・再購入
・定期購入
・アップセル
・クロスセル
・ファン化
・LTV(顧客生涯価値)の向上
を実現することにあります。
なぜ今リテンションが重要なのか?
マーケティングには有名な法則があります。
「1:5の法則」
新規顧客を獲得するコストは、既存顧客へ販売するコストの約5倍かかるという考え方です。
近年では広告費が高騰しているため、実際には5倍以上とも言われています。
・Google広告
・SNS広告
・動画広告
・インフルエンサーマーケティング
どれも年々競争が激しくなっています。
そのため、多くの企業では、「獲得した顧客をどう育てるか」へマーケティングの重点が移っています。
一度購入しただけでは顧客とは言えない
初回購入はゴールではありません。本当のスタートです。
例えばECショップの場合、初回購入したお客様の多くは、他社商品とも比較しています。
つまり、「また購入しよう」と思っていただけるかどうかは、購入後のコミュニケーションにかかっています。
そのため、購入直後から計画的にリテンションDMを送る企業ほど、リピート率が高くなる傾向があります。
リテンションDMの目的
リテンションDMには様々な役割があります。
【商品を思い出してもらう】
人は驚くほど忘れます。
購入した商品で満足していても、半年後には存在を忘れていることも珍しくありません。
定期的なDMは、企業を思い出してもらうきっかけになります。
【再購入のタイミングを知らせる】
例えば
・健康食品
・化粧品
・サプリメント
・日用品
・ペット用品
これらは消耗品です。
使用期間を予測し、なくなる頃にDMが届けば、非常に高い確率で再注文につながります。
【顧客との信頼関係を築く】
DMは、売り込みだけではありません。
・商品の活用方法
・季節の情報
・豆知識
・スタッフ紹介
・お客様の声
などを掲載することで、企業との距離が縮まります。
「売るためのDM」ではなく「役立つ情報を届けるDM」へ変えることが重要です。
売り込みばかりのDMは逆効果
リテンションDMで最も避けたいのは、毎回同じようなセール案内ばかり送ることです。
受け取る側は、また売り込みかと感じます。
その結果、
・開封されなくなります。
・捨てられます。
・ブランドイメージまで悪化する可能性があります。
喜ばれるDMとは・・・
反対に、喜ばれるDMには共通点があります。
例えば
・役立つ情報
・季節のお便り
・商品の使い方
・限定コンテンツ
・開発ストーリー
・担当者からのメッセージ
・成功事例
・活用事例
などです。
これらは、企業との接点を増やし、信頼を積み重ねる役割があります。
パーソナライズDMが成果を変える
近年特に成果を上げているのが、パーソナライズDMです。
例えば、購入履歴を活用して、
「男性向け商品購入者には男性向け情報」
「女性向け商品購入者には女性向け情報」
「購入カテゴリー別に異なるおすすめ商品」
などを印刷します。
さらに
・名前
・購入履歴
・利用年数
・ポイント
・誕生日
・地域情報
なども可変印刷(バリアブル印刷)で差し込めます。
一斉配信ではない、「自分だけへのDM」になることで、反応率は大きく向上します。
EC・DtoC企業との相性は抜群
EC企業には、顧客データがあります。
・購入履歴
・購入金額
・閲覧履歴
・配送地域
・購入頻度
・購入商品
・会員ランク
これらのデータを活用すれば、ターゲットを細かく分類できます。
例えば
・半年以上購入がない顧客
・初回購入のみの顧客
・高額購入者
・定期購入離脱者
・誕生日月のお客様
それぞれに最適なDMを発送できます。
デジタルと組み合わせる
紙DMは、デジタルと組み合わせることでさらに成果が高まります。
例えば
・QRコード
・LINE
・専用LP
・動画
・Webクーポン
・キャンペーン応募
・アンケート
などを組み合わせれば、紙とWebが連携します。
近年では、紙DMがWeb送客の入口になるケースも増えています。
DM発送後の分析が重要
DMは、発送して終わりではありません。
重要なのは、その後の分析です。
例えば
・発送件数
・開封率
・アクセス数
・QR読取数
・購入率
・CV率
・リピート率
・LTV
などを分析します。
これらを改善し続けることで、DMの費用対効果は年々向上します。
リテンションDMで企業価値は高まる
これからのリテンションDMは、単なる販促ツールではありません。企業ブランドを育てるコミュニケーションツールです。
お客様は、商品だけではなく、企業との関係性にも価値を感じています。
だからこそ、売ることだけを目的にするのではなく、長く付き合える関係づくりを意識したDMが重要になります。
AIやマーケティングオートメーションが普及し、顧客データを活用した施策はますます高度化しています。
しかし、最終的にお客様の心を動かすのは、「自分のことを理解してくれている」という実感です。
その実感を届けられる媒体として、紙のDMにはデジタルにはない強みがあります。
データ分析によって最適な相手を選び、パーソナライズした内容を、最適なタイミングで届ける。
これからのリテンションDMは、紙とデジタルを融合させたOne to Oneコミュニケーションの中心的な存在になっていくでしょう。
まとめ
リテンションダイレクトメールは、既存顧客との関係を維持し、継続的な売上とLTV(顧客生涯価値)の向上を実現するための重要なマーケティング施策です。新規顧客の獲得コストが高騰する現在では、既存顧客との接点を強化することが企業の安定成長につながります。
特にEC・通販・DtoC企業では、購入履歴や行動履歴などの顧客データを活用することで、One to OneマーケティングやパーソナライズDMを実現しやすい環境が整っています。売り込み一辺倒ではなく、お客様に役立つ情報やブランドの価値を届けるDMへ進化させることで、再購入率や顧客満足度は大きく向上します。
アドレス通商では、デジタルマーケティングだけではとらえきれないリテンション・アクイジション領域ともに紙DMの良さを提供し、アナログのダイレクトメールとデジタルを融合させた手法をご提案可能です。
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