紙のダイレクトメールを発送するには、ネット広告より費用が掛かります。
折角、印刷費、送料を掛けて、紙のダイレクトメールを発送したものの、読んでいただけないことには全く意味がありません。また、読んでいただいたとしても、魅力のあるダイレクトメールでないことにはすぐに捨てられてしまうことでしょう。
「デザイン」は、配色、文字のサイズ、フォント、写真の選別など図案や模様を考えることです。「レイアウト」は、それらを配列・配置することです。
ダイレクトメールをより有効的に活用するためにデザイン、レイアウトに拘ることはとても大事です。
今回この記事では、
・ダイレクトメールを構成するもの
・ダイレクトメールの注目すべきレイアウトとは
・こんなダイレクトメールのレイアウトには注意
について解説します。
ダイレクトメールを発送しているけど反応率がなかなか上がらないと悩みをお持ちのマーケティング・販売促進ご担当者様、CRM施策ご担当者様は、ぜひ、ご一読ください。
目次
ダイレクトメールを構成するもの
ダイレクトメールは、以下の要素で構成されています。・キャッチコピー
・あいさつ文
・商品の紹介
・オファー
・レスポンスデバイス
それをどう配置するかによって、レスポンス率(反応率)を変えることができます。
キャッチコピー
キャッチコピーは、ダイレクトメールの肝とも言える部分です。送付人が何故あなたへ、ダイレクトメールをお届けしたのかを伝えることができ、即内容を確認できることが理想です。通常のハガキの場合はストレートに引き付けるキャッチコピーを。圧着はがきや、封筒は、開封を促すことを目的としキャッチコピーを練り上げていきます。
あいさつ文
自社の商品を紹介する前には、簡単にあいさつも必要です。ここでもなぜダイレクトメールをお届けしたのか理由を端的に伝えたいです。
商品の紹介
そして、自社の商品、サービスについて紹介し、サービスを利用することで利用者がどのようなベネフィット・利益を得られるかを説明します。表にした方がわかりやすいケースもあり、ストーリー仕立てがいい場合もあります。それぞれの商品に適した方法を決めてください。
オファー
オファーとは、ダイレクトメールを受け取った方だけが得ることができる特典のことです。・割引券
・クーポン
・プレゼント
・イベント招待
……などをあげることができます。
オファーは、ダイレクトメールを読んだ方々を購買へと導くための仕掛けです。有効的に活用したいものです。レスポンスデバイス
レスポンスデバイスとは、ダイレクトメールを受け取った方が、申込み、資料請求、また、問い合わせといった行動を起こすための手段やツールのことです。電話番号やFAX、QRコードといった問い合わせ手段を記載する以外、商品・サービスの申込書や資料請求用のはがき・返信用封筒を添付する……なども可能です。それぞれ事業者でいろいろなアイデアを絞り出してください。
ダイレクトメールの注目すべきレイアウトとは
ここからは、注目されるダイレクトメールを発送するためのレイアウトについて解説します。ポイントは以下にあります。
・訴求したい内容にメリハリをつける
・読み手の目線の習性を意識
・アイキャッチを配置
訴求したい内容にメリハリをつける
横の文字列がきちんと揃ってフォントサイズが統一されたデザインのダイレクトメールは、見た目がキレイで一見センスがいいと思われるのかもしれません。しかし、自社で訴求したいと思っていることがボヤけてしまっていることはないでしょうか。
自社で訴求しなければならないポイント、お客様に知って欲しいことなどは、目立つように配置することがダイレクトメールの大前提です。
全部に同じ配分をしてしまうと、キャッチコピーすら目立たなくなってしまうことがあります。よって、紙面の三分の一程度をキャッチコピーに使用し、他の部分の文字を小さくするなどメリハリをつけることで、最初に見たインプレッションを最大限にすることができます。
イラストや写真のありなしもメリハリを作る要素です。有効的に活用しましょう。
読み手の目線の習性を意識
私たち人間の目は、左上から右下へと移動するという習性があります。ダイレクトメールの構成においてもこの習性を活用しない手はありません。左上にまずは、キャッチーなコピーを配置、そこから、日付、内容、問い合わせ先……と言った感じで流れていくことで、読んだ人たちもスムーズに内容を把握することができます。
アイキャッチを配置
紙面に掲載する情報が盛りだくさんの場合、数字や矢印など、アイキャッチ要素となるデザインを配置して、ストーリーを作ることが大切です。例えば簡単に数字を配置することによって、人々の目の流れを誘導することができ、内容をスムーズに理解させることができます。
こんなダイレクトメールのレイアウトには注意
また、ついつい以下のようなダイレクトメールを作り発送してしまっていることはないでしょうか。・テンプレートを使用している
・デザインを丸投げしている
・他のダイレクトメールをマネし過ぎている
・ダイレクトメールテストを行わない
・文章にこだわっていない
テンプレートを使用している
つい楽だからという理由で、テンプレートを使用している方々もいるのではないでしょうか。ネット記事では、テンプレートを推奨していることもありますが。テンプレートを使用してしまうことで、他社とデザインが重なってしまう可能性があります。
また、テンプレートは、内容や自社イメージに合致したデザインをなかなか見つけることができなかったり、配置、文字数に制限があり自由性がきかなかったり、表やグラフを入れたいけど入れることができない……などと言った問題を抱えてしまうことになります。
はじめてダイレクトメールを発送するという場合、やむなくテンプレートを使う程度はいいのですが。より効果を期待するのであればそろそろ卒業することが大事です。
実際に、全然違う会社から、同じダイレクトメールが届いたというケースが起きています。その企業が手抜きをしているというイメージを与えかねないですし、それではそれぞれの企業の個性を打ち出すことができません。
文章・写真などの配置や文字数に制限がかかり、したいことをすることができないで妥協しなければならないこともたくさん出てきてしまうでしょう。妥協したダイレクトメールとは中途半端なダイレクトメールであり、未完成品です。そんなダイレクトメールを誰が読みたいと思うでしょう。
デザインを丸投げしている
実際問題、デザインのプロがいるように、全然違う分野の方々がデザインに関わることは簡単ではありません。そこで、広告代理店や印刷会社などに、ダイレクトメールのアイデアから印刷、発送まで一連の作業を全部任せてしまうというケースも出てきてしまうかもしれません。
そのような方法でスピーディーにダイレクトメールは発送できるのかもしれません。そのようなダイレクトメールは、いい意味で洗練されたデザインが提供されています。それは言い換えれば面白みのないデザインであり、顧客の心がひっかからないデザインです。
洗練されたデザインのダイレクトメールでは、反応率をなかなか獲得できないでしょう。もちろんダイレクトメールで効果を出している企業は、自社でデザインを考案しています。自社で考案することで、最初から最後まで反応率が練り込まれているのです。丸投げは反応率を平均化させてしまう方法であるととらえるべきです。
自社にはデザインが描ける人がいないから……。
という場合でも、キレイなデザインに視点を合わせるのではなく、どのようなデザインがわかりやすいのか?
私はなにをお客様へお伝えするためにダイレクトメールをお届けするのか?
をDM制作事業者へ明確に伝えるべきです。
他のダイレクトメールをマネし過ぎている
どのようなデザインにしていいか考えるとき、どうしても他のダイレクトメールを参考にしてしまうことでしょう。それは仕方のないことなのかもしれません。そして、高反応率のダイレクトメールをマネすれば、自社でも高反応率を実現できると思ってしまうことでしょう。なかには、社名、住所などと言った基本情報だけ変更したダイレクトメールを発送している会社もあります。
反応率の高いダイレクトメールをマネすることで、自社でも反応率は一時上がることもあるのかもしれません。しかし、おそらく長く持続することはできないでしょう。
それは、それぞれの会社が自社にだけメリットをもたらす内容を練り込んでいるからです。反応率が高いと言うだけで、「自分の会社でも使えそう」と思うことは相当安易で、リスクが高いと考えるべきです。
ダイレクトメールテストを行わない
効果的なデザイン・レイアウトを実現するためにはテストが必要です。一度に2種以上のダイレクトメール発送を行い、反応率を比較してみましょう。ダイレクトメールを1種しか発送しない状態では、それが自社にとって本当に適切なレイアウトかはなかなか判断できません。
2種以上のダイレクトメールという言い方をすれば大変そうにも聞こえるのですが。テストは、デザインやレイアウトが完全に違うダイレクトメールを用意しなければならないという訳ではありません。
キャッチコピーであったり、フォントサイズ、写真、イラスト、配置……などの項目の中からひとつを変更すればOKです。逆に、いろいろと変えてしまうことで、変化があらわれても理由を追求できなくなってしまうでしょう。
文章にこだわっていない
デザインやレイアウトとともに注意しなければならないのは、文章です。「たくさん」「とても」「ものすごく」「みんなが……」などと言った抽象的表現は、人によって受け止め方が変わってしまうため、できるだけ使用しません。
また、専門用語を使用することもできるだけ控えたいです。
具体的に数字を入れ、わかりやすい表現を心がけ、場合によっては表やグラフにしたほうが伝わりやすいこともあります。
また、記載される商品・サービスをひとつに絞り込むことで、より魅力を伝えやすくでき反応率アップにつなげることができます。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は、ダイレクトメールにおけるレイアウトの方法について解説しました。
既にデザインされたダイレクトメールテンプレートを使用したり、広告代理店や印刷会社に丸投げしたほうが楽なのかもしれませんが、今回解説した方法を意識して自社で頑張ってデザイン、レイアウトすることが大切です。
また、より効果的なデザイン・レイアウトを実現するために、ダイレクトメールテストも欠かすことができません。
ライバル企業と差をつけるためには、同じようなダイレクトメールでは全然意味がありません。
ぜひ、“私はあなたにこの事を伝えたいという”熱意を込めたダイレクトメールのデザイン・レイアウトを活かして下さい。
アドレス通商には、一般社団法人 日本ダイレクトメール協会認定のDMMエキスパート(DMマーケティングエキスパート)が在籍しております。
紙のダイレクトメール(DM)発送でお悩みがございましたら、なんなりとお問合せ下さい。