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ダイレクトメールとデジタルの融合 時代にあったダイレクトメール(DM)

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ダイレクトメールとデジタルの融合 時代にあったダイレクトメール(DM)

ダイレクトメール(DM)と向き合っている企業は日本だけでなく世界中にあります。
それぞれ企業において、ダイレクトメールとはこういうものであるという固定観念が存在しているのかもしれませんが、絶えず進化し続けているのがダイレクトメールなのです。
今、企業のみなさんが考えていかなければならないのは、未来に適合するダイレクトメールであり、それは例えば、紙媒体のダイレクトメールとデジタルの融合の形態です。

 


ダイレクトメールは進化し続けている

日本でダイレクトメールの形態がはじまったのは、江戸時代のころだと言われています。
「戯作」とは、18世紀後半頃から江戸で人気になった読み物のことなのですが、主として通俗小説のことを言います。戯作者たちが宣伝文を引き札に書き、配布したことがダイレクトメールのはじまりだと言われています。

自身の作品をもっと多くの人たちに読んでもらおうとし、作者は引き札を使用し、周囲の人たちに自分の作品を宣伝しました。
それからしばらくのあいだ、引き札が広告として有効活用されていました。
もちろんいま、引き札がダイレクトメールの手段として使用されることはありませんが、現在になじみ、フレキシィブルに進化し続けているのがダイレクトメールです。



ダイレクトメールは宣伝でしかなかった

ダイレクトメールという言葉自体が使用されるようになったのは、1955年ごろのことです。その頃のダイレクトメールは、大きくキャッチコピーと商品の情報が盛り込まれ、ターゲットに合ったテキストの変更などもされておらず、不特定多数に対して商品のことを知らせるコマーシャル的な要素しかありませんでした。

誰に送るのか……、どのようにして送るのか……あたりのことは関与せず、どのようなコピーとデザインを印刷するかということを主として熟考されていました。

マーケティングの手段として確立

しかし、ダイレクトメールの効力は、単に宣伝としてだけではありません。マーケティングの手法として注目され、そこに電話番号を載せたり、商品の無料配布クーポンを入れたりし、レスポンスの確率を測定することにも役立つ媒体となりました。

ダイレクトメールは、ダイレクトマーケティングとなり、発送すればそれで終了するものではなく、複数のパターンを作成してどっちの効果が高いのか測定するA/Bテストなどを実施し、レスポンスが返ってくるまでの流れ全てのマーケティング理論として指すようになりました。

現在のダイレクトメールのありかた

そして、現在、ダイレクトメールは、それぞれ企業で以下のような向き合い方がされています。

クーポンを配布

様々な企業では、ダイレクトメールで受け取った人たちだけが使用することができるコードや割引券を配布する施策が行われています。
それがどのくらい利用されたかどうかで効果を測ることが可能です。

また、化粧品会社などでは、サンプルの封入を行っていることでしょう。特に高価なものであるほど、即購入するのではなく一度試してもらうことに価値がもたらされています。
顧客の近辺は情報があふれかえり、容易にネットでリサーチをすれば、タイムリーで行われているセールあたりのことは簡単に見つけることができるため、勢いまかせで買い物する行動は激減していると言っていいでしょう。
そのような時代であっても、ダイレクトメールにサンプルを封入することは、とてもいい効果を期待することができます。

幅広いデザイン

ダイレクトメールに多様性が生まれ、素材やカラーなどデザイン性も様々重視することができるようになりました。

飛び出す絵本のようなユニークなダイレクトメールであったり、そのまま飾ることができる立体型ダイレクトメール……など、特に女性向けの商品において、デザイン性が大きく注目され、広がりを見せています

顧客に合わせた自動発送サービスも展開されている

ダイレクトメールの配送がごくごく当たり前なことになり、そこで、利用価値の高い発送代行会社が登場します。
現在では、顧客の属性にマッチした最適なコンテンツを自動発送するサービスも提供されています。

以前であれば、それぞれ企業が、ダイレクトメールを発送する際には、自身で効果が高い時期、内容、消費者層、形式を検討しなければなりませんでした。まずは、発送してみないことには、このような情報を得られないため、初期の投資コストはかなり嵩んでしまうことになったでしょう。
しかし、現在は、このような発送代行サービスを利用することで、どのような企業でも気軽に発送業務を行うことができるようになりました。

QRコードを印刷して発送

WEBサイトのURLを載せる手法も、以前から登場しているのですが、最近ではQRコードを載せることで、効果アップにつなげられると評価されています。
企業のなかには、一緒にVRメガネを封入し、QRコードでWEBサイトを見れば、貴重なVR体験ができる施策を行っているところもあります。

ダイレクトメールにQRコードを組み合わせるメリットは、QRコード遷移先のWebサイトでの効果を高められることです。顧客の知りたい情報をすべてダイレクトメールにつめこもうとすれば、かさばる冊子を用意することになり、パンフレットを準備する必要があります。冊子やパンフレットを準備するとなれば、チラシだけよりもはるかにコストが高くなってしまいます。

そこで、いろいろな情報を、ターゲットとした顧客に提供する最良の方法として、QRコードでのWebサイトやデジタルブックへの誘導が利用されるようになりました。

QRコードをダイレクトメールに掲載し、デジタルブックや動画などからWebサイトへ誘導することで、サービスをより詳しく知りたい方々へのアプローチが容易に、かつ、ローコストで行えるようになりました。

また、QRコードを活用することで、以下のようなターゲットの動きを計測することが可能です。
・顧客がQRコードを読み込んだかどうか?
・顧客がQRコードを読み込みしてからWebサイト内でどのようなアクションを起こしたのか?

また、QRコードでコンバージョンまでのターゲットの動きを把握することができ、Webサイトに遷移してからは、いろいろなアクセス解析ツールを活用することができます。
顧客のページの滞在時間などを分析し、改善工夫を行うことで、よりダイレクトメールの効果を高めることが可能です。
また、ダイレクトメールにQRコードを載せることは、とても簡単にできることも大きなメリットです。サービス内容によっては、ブラウザ上でURLを入力するだけで作ることができます。

ダイレクトメールはこれからどう変わっていくのか デジタル以外の施策

現在、ダイレクトメールと向き合っている企業は、当然のことですが、未来の変化に対しても注視する必要があります。
それぞれ企業にメリットをもたらすダイレクトメールの未来は、単にデジタルの融合ではないのかもしれません。
例えば、以下のような施策を行う企業もあります。

最高責任者のサイン入りインビテーションを導入

クレジットカードの中でも最高レベルに位置づけられるプラチナカードはインビテーション(招待)がないと作れないものも多く、ダイレクトメールに非常に適した商品だと言っていいでしょう。

アメックスでは、ターゲットとする顧客にはアメリカン・エキスプレス・インドの最高責任者のサインと連絡先が入った招待状を送付しています。そして、リーチした532人の中で70%の方々が実際にプラチナカードに切り替えています。

子どもが作った子ども専用カタログを封入

ファミリーカー業界は、非常に競争が激しい分野です。そこで、ある会社では親に対してだけでなく子どもに商品を訴えることによって、自社のクルマこそがファミリーに最も愛されるクルマだということをアピールする施策を行っています。

親に対しては、通常のカタログを配布し、子どもに対しては、同世代の子どもたちが作った専用カタログを同封、このカタログから、子ども向けのワークショップ体験ができるWEBサイトに誘導し、ファミリー層に自社のクルマを触れてもらう機会を見いだしています。

デジタルと融合したダイレクトメールの向かうべき未来

今の若い世代は、ほとんどの人たちがスマートフォンを持ち、紙よりも画面を見る時間が格段に増えている現状があります。そのような世代から、実際問題、ダイレクトメールなんてもう古いという声が聞こえてこない訳ではありません。 

しかし、そのような現代を生きる人たちだからこそ、紙媒体のダイレクトメールを新鮮に感じる傾向があります。そのようなことからも、今後もダイレクトメールの需要は大きくダウンすることはないと見込まれます。

映像のダイレクトメール

動画ダイレクトメールは、ダイレクトメールにプロモーション動画のリンクを貼り付けするだけで送付することができます。
文章や、画像が軸となる従来のダイレクトメールとは違って、動画媒体でのプロモーションを行うことができるため、訴求力のあるダイレクトメールを発送することが可能となります。

従来のダイレクトメールであれば、文章、画像が軸となるため、表現方法に限界が見えてきます。しかし、動画ダイレクトメールであれば、営業担当が自身の声や手振りを使って、動画ならではの形で商材のコマーシャルができたりと、プロモーションの幅を格段に広げることができます。
商材をより効果的に売り込める、営業担当が登場することにより、対面での営業のような雰囲気を持たせられることも、動画ダイレクトメールの利用価値です。

あらかじめ営業担当の顔を売ることもでき、インバウンド営業のようなニュアンスを持たせることができます。
文章や画像だけのダイレクトメールと比較すると、映像を駆使する動画ダイレクトメールは、送るターゲットに特別感や高級感を感じさせることができる手段です。
ダイレクトメールは、一度に多くの相手に発送できる手軽さの一方で、文章が軸となるプロモーションの仕方では相手の目に止まらない……というデメリット要素もあります。そのデメリットを補い、視覚的に相手に訴えることができるため、より効果的に相手の興味を引くことも可能です。

購入商品などでグループ化、セグメントした顧客に対し、ダイレクトメールの印刷物を刷り分けて発送するより、宛名に合ったQRコードを入れて興味関心にあった動画を視聴して貰う方が得策です。

科学の進歩とともに、ダイレクトメールの進歩も大きく期待することができます。 近い将来、ダイレクトメールを開いた瞬間、目の前に映像が広がったり、バーチャルの世界で商品を試着できるようになる……、そのようなことも現実的になるかもしれません。

ダイレクトメールとデジタル融合のデメリット

一方で、ダイレクトメールとデジタル融合のデメリットは存在しているのでしょうか。
そのあたりのことも確認しておきましょう。

世代によって受け入れられないかも

デジタル寄りになってしまえば、世代によっては受け止めてもらうことができない可能性もない訳ではありません。 60代以上がターゲットであれば、QRコードを活用したダイレクトメールもあまりいい効果を期待することができないケースも散見することができます。

一般社団法人日本ダイレクトメール協会が公開している「ダイレクトメールメディア実態調査2021」では、QRコード付きのダイレクトメールからWebサイトへのアクセスの経験がない……と回答した率は、20〜40代の人たちはおおかた50〜60%あたりを維持しているのに対して、50代の男性になれば、67.7%、50代の女性の場合75.0%とかなりアップします。

さらに高齢の人たちを取り込もうと思えば、QRコードへのアクセスはそんなに期待はできないでしょう。もしも、60代以上の人たちをターゲットにした商品・サービスを扱っているのであれば、ダイレクトメールだけで伝えることができるよう冊子やパンフレットを追加したりする工夫を優先した方がいいかもしれません。

顧客の属性があらかじめ分かっているのであれば、QRコード付きのダイレクトメールとQRコードを使用しないダイレクトメールを使い分けてテストするのも一案です。

Webサイトを作るノウハウが必要になる

Webサイトと融合する場合、Webサイトを作るためのノウハウが必要になってきます。 WordPressなどのCMSを使用して、簡単にサイトの作成は出来るのですが、はじめてではなかなかハードルは高いです。Webサイトを管理・運営するための人材も確保しなければならないかもしれません。

適当にWebサイトを作ればいいというのでもなく、遷移先のWebサイトはある程度のクオリティが要求されます。経験値が乏しいと、スマホに最適化されたサイト作りができていなかったり、Webページの表示スピードが遅い、テキストオンリーで読みにくい……などと言った問題が起こります。

WebサイトではなくSNSに誘導するのも手法のひとつです。しかし、それでもSNSもWebサイトの管理・運営とはまた違う難しさがあります。定期更新や、フォロワーを増やす施策などが要求されるでしょう。いずれにせよ、初心者であれば、コストや時間がかかることはあらかじめ理解が必要です。

まとめ

若い世代に、ダイレクトメールはもう古いのかも……。一見、そのような判断も生まれてきてしまうのかもしれません。しかし、デジタル世代だからこそ、紙媒体のアナログが、効果を生むことも多々あります。

全面的に紙媒体に依存する姿勢も、今時ではないと言っていいでしょう。
そこで、担当者のみなさんには、デジタルと融合したダイレクトメール発送の施策について検討していただきたいのです。また、未来において、利益をもたらすダイレクトメールとは何かを真剣に考えるときです。

それぞれの企業のマーケティング担当者、クリエイターは未来の扉をひらき、斬新なアイデアを産みだす時でしょう。


アドレス通商では、デジタルブック、AR、動画、SNSなど、さまざまなデジタルと紙DMでの施策をご提案可能です。 なんなりと、当社営業までお問合せ下さい。

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