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EC物流にかかわる大きな課題とは 外部委託会社を利用するメリットデメリット

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EC物流にかかわる大きな課題とは 外部委託会社を利用するメリットデメリット
急速なEC市場の拡大のため、物流業務を全部外部委託に任せてしまおうという方々が増えています。EC事業者によって、物流倉庫などの存在は事業を今後スムーズに継続することができるかの大きな拠点です。

多くのEC物流業務を外部に委託することによる多くのメリットがあります。

一方ではEC物流業務を外部に委託してしまうことにより起こるデメリットも把握しておくことが大事です。

この記事では、

について解説します。

気になる方々はぜひご一読ください。


EC物流をとりまく環境は大きく変わった

EC物流を取り巻いている現状は、IT産業の大きな進化とともにデジタル化を実現、ネット通販の普及をもたらすことになりました。また、コロナ禍の中、お家にいる時間が以前より増えてしまったために、ネット通販を一度利用してみようという新たな参入者が増えたのも事実です。利用者の意識の変化とともに、ECサイトを利用した通販ショッピングはもはや私達の日常生活に欠かすことができないものとなりました。産業面についていえば、市場が活発化することはメリットだらけであると考えることができるかもしれません。


しかし、実際には利用者が増えたということはメリットだけでなく多くの問題も残しています。

 例えば、2015年はおおよそ37億個の宅配便取り扱い数に留めることができていたのですが、2020年になれば、48億個と急激に増加していきます。当然、配送会社にとって大きな負担が加わってしまうことになります。さらに、入庫であったり検品、梱包作業を行う負担も急激に増加してしまったことも懸念材料として考えるべきです。

 今後も増加傾向は予測することができるため、今後EC事業者の方々は、物流に対しての考え方を変えていく必要があります。

いま考えるべきEC物流の現場

いまこの時代だからこそ、EC物流の現場の状況を正しく把握する必要があります。物流において要となるべき配送会社の人出不足も懸念材料であり、倉庫の管理をしているスタッフにも同じことが言えます。
社会的に大きくクローズアップされているのは、Amazonによる宅配事業者の負担増加です。
Amazonは国内に複数のフルフィルメントセンターを設置し、プライム関連の即日・翌日配達などのサービスが提供されています。Amazonを利用する方々も、プライムサービスが提供されているから、YAHOOではなくAmazonだと考えるのかもしれません。しかし、今まではギリギリ現状に対応することができていたものの、取扱量増加により業務メカニズムはすぐに崩壊してしまうことになります。

いままで佐川急便、ヤマト運輸が名乗り出てAmazonで注文した商品を届けてくれていましたが、取扱量が増加するごとに荷受け単価は低下、配送業者の利益が減り負担が増す結果、佐川急便はAmazonからの撤退を持ち出して来てしまったのです。
そして、Amazonの荷物のほとんどはヤマト運輸が全部背負うことになりました。そして、ヤマト運輸では、相当大きな人出不足の問題を解消する手立てとして、運賃を上げる方針を打ち出してきました。

結果、Amazonは70%あったヤマトでの出荷パーセンテージを2年で30%にまで引き下げ、一部の大手宅配業者だけに集中してしまわない現在の配送メカニズムが構築されはじめることになりました。
この件についていえば、人手不足の問題が運賃料の増加の問題を生み、さらに大手離れを加速化させることになりました。EC物流の問題を語る上で充分すぎるほどの事例です。
そして、もっと深刻なことは、いまだ問題は解決できていないことです。


急速なEC市場の変化に対応するためには、

・必要なところに必要なだけのリソースを集中させる
・不足している部分は、外部委託を利用する

見極めが必要となります。

物流スタッフを自社で雇用しようと思うものの、最低賃金を引き上げしなければならない現状があり、また有給や雇用問題などが加わることで、なかなか派遣を雇うことも難しい時代となろうとしています。人手不足の現状に遭遇してしまって、即満たすことができる人材をキープすることはなかなか難しいため、早め早めの意識をもつことも大事ではないでしょうか。

EC物流の外部委託とは

物流アウトソーシングは、物流業務を外部委託することを言います。 ECサイトを利用して順調に売り上げをアップすることができている方々の中にも、「社内で物流に関しての豊富なノウハウが蓄積できない」「とにかく人手が不足している」「保管するスペースが足りない」「販売機会の損失をどうにかして削減したい」と言った問題を抱えている方々は大勢います。売上向上に伴って物流業務も増加しました。そのような問題は、目に見えない問題であると軽視することができません。
そのとき、EC物流を外部委託することで、自社が抱えてしまっている物流の課題を解決することができます。

EC物流の外部委託が必要な理由(メリット)

今後、EC事業は更なる成長も見込むことができます。EC物流に対しても、今後もっと主要産業となっていくことを予測することができます。EC市場の現状にEC事業者はフレキシィブルな対応が求められています。

EC物流の外部委託が必要な理由は、

・コスト増大・人材不足を補うため
・時間ロスを改善するため
・物流業務以外に全集中させることができるため
・品質向上させるため

です。

コスト増大・人材不足を補うため

物流を外部に移築することが必要である理由は、もう既に解説していることですが、コスト増大(輸送費・保管費・人件費(荷役費・流通加工費・梱包費)や人材不足の問題を補足するためです。 人件費においては、自分自身の会社で全部補ってしまおうとすれば、繁忙期と閑散期の調整がとても難しくなります。自社で行う場合、繁忙期には人手不足の問題が起こってしまい、閑散期には逆に人あまりの現象がおこります。 そのような問題をなんとか改善しようと思いEC物流を外部委託する方々が多いです。 EC物流の外部委託は、必要としている人材を、必要なときに必要なだけ確保することができる手段です。

時間ロスを改善するため

また、自社で物流業務に精通するスタッフを育成しようと思えば、そういう期間を要してしまうことになります。 それは時間ロスとも言っていいのかもしれません。 時間ロスのデメリットを解消するためには、物流業務は外部委託するという姿勢を最初から持つ必要があります。 物流を外部委託するからこそ、初心者でもスピーディーでかつ的確な対応をすることができるようになります。 まずは自社内でスタートして、うまくいかないから外部委託しようという姿勢では、販売機会のタイミングも逃してしまうことになるかもしれません。

物流業務以外に全集中させることができるため

また、物流を外部委託することで、物流の業務以外の業務に全集中することができるメリットがあります。 また、EC物流を外部委託することによって、一体どの程度物流に経費がかかってしまっているかということを見直すためのいい機会とすることができます。

品質向上させるため

さらに、物流を外部委託することで、品質向上も期待することができます。 自社で何もかもしてしまおうというモチベーションでは、それ以外にしなければならない検品作業や梱包作業などを丁寧に行うことができなくなってしまう可能性もあります。 物流を外部委託することで、商品のクオリティーを維持した業務スタイルをキープすることができるようになります。

EC物流を外部委託するデメリット

また、EC物流を外部委託することによるデメリットについて解説します。 物流の外部委託のデメリットがあまりにも気になるようなら、アウトソーシングを使わないという選択肢もあります。 こちらもおさえておかなければならない大事なポイントです。

・外部委託会社とのいい連携が問われる
・想定外に対応してもらうことができない
・委託会社に任せきりではノウハウが自社に蓄積できない
・どの物流の委託会社にしていいかわからない
・一体責任はどこにあるのか……

外部委託会社とのいい連携が問われる

EC物流をアウトソーシングすることで、委託会社とのいい連携が必要となります。 いままでそのような負担はなかったのに、新しく負担が増えてしまったという言い方もできてしまうのかもしれません。 あまりおすすめできない外部委託会社を利用してしまうことで、実際に商品はお客様のもとに届けてもらうことができたのか都度いちいち不安になってしまうかもしれません。

想定外に対応してもらうことができない

そして、今後EC業務を行えば、想定外の問題が浮上してきてしまうかもしれません。そのようなとき、外部委託会社にお願いすると、「うちでは対応することができません」と言われてしまうかもしれません。 そうなれば自社で対応することになり、外部委託会社に委託してしまうことで二度手間になってしまうシーンにも遭遇してしまうことがあるかもしれません。
物流を外部委託すれば、 外部委託会社がどこまでをしてくれるのか確認も必要です。 また、定期的に本当にこの委託会社でいいのか、内容の見直しも必要になってきます。

委託会社に任せきりではノウハウが自社に蓄積できない

また、物流の外部委託会社を利用したことで自社の業務の効率が期待通りアップしたという方々もいらっしゃるでしょう。 一見、外部委託の大きなメリットであるのかもしれません。しかし、そのような状態をずっと続けたままでは、自社で物流のノウハウが全く養われていかないことになります。
また、人材育成のノウハウが欠落した会社になってしまう可能性もあります。今後、いろいろな面でEC業務を成功させることができたとしても、物流のノウハウがゼロではなんだかいびつな会社に見えてしまうこともあるかもしれません。
そのような問題を回避するためにも、社内でノウハウを共有する仕組みを構築したりするなど、外部の会社に委託したあと自社でしなければならないことがあります。

どの物流の委託会社にしていいかわからない

いま、EC物流のニーズが存在しているため、様々なEC物流の委託会社が増えてきています。 沢山ある企業の中から、それぞれ自社にメリットをもたらしてくれるところを見つけることができるので、ある意味メリットとしてとらえることができます。 しかし、実際に蓋を開ければ外部委託を検討する際、サービスが豊富に存在することからこそ自社にあったものを選定することは容易ではありません。 また同じサービスを提供していたとしても料金に違いがありますので、サイトなどでしっかり見極めが必要です。 果たして料金が安いから業務内容が手薄なのか、料金が高いから充実したサービスが提供されているのか見極めることも初心者の方々は難しいと感じてしまうことでしょう。
どのような外部委託会社にすればいいかは、まずは自社で解決できない悩みを物流会社の営業担当者に打ち明けることです。 その上で、見積項目の正当性、価格に含まれている業務範囲を明確にしましょう。 比較的、一式で料金を安くしている物流会社は、システムのカスタマイズや入出庫情報の不備で思わぬ費用を請求してくる可能性があります。
最も大切なのは、物流会社の営業担当者が親身に相談に乗ってくれるかどうかです。 その辺りを各社比較して決めるようにしましょう。

一体責任はどこにあるのか……

物流の外部委託を利用してしまうことで、自社では物流業務に関して責任はないと思ってしまうことはないでしょうか。ただし、物流の委託会社を利用しても、実際にイレギュラーな指示を行うのはほとんど自社社員であるということが多いでしょう。
物流の問題は外部委託会社任せにしてしまうことで、今後いろいろな解決が難しいトラブルが発生してしまうことがあるかもしれません。 そのような事態に遭遇して焦らないためにも、物流アウトソーシングを利用する前に運営フローや責任の所在を明確にしておきましょう。

EC物流委託会社にできること

この章では、物流のアウトソーシングができることについて解説します。 物流外部委託会社ができることは配送業務だけではありません。

・入庫、棚入れ、検品業務
・商品保管業務
・流通加工・ピッキング・梱包業務
・発送業務

入庫、棚入れ、検品業務

委託会社に依頼をしておこなってくれるものには、入庫、棚入れ、検品作業があります。 仕入れた製品の荷受け業務であったり、製品配置、検品……など、商品管理にかかわる業務を委託会社に全部お任せすることもできてしまうのです。 アウトソーシングを利用することで、今後商品をもっと大量に仕入れようというモチベーションにもなることができます。
またはじめてでもスムーズに業務を進行させていくことができます。 検品作業にあってならないのは、ミスを起こさないためのプロフェッショナルの目線です。 検品作業にミスが連発してしまっているようでは、お客様との信頼にも関わってきます。 商品のクオリティーをキープするためにも、プロに任せるという意識をもつといいでしょう。

商品保管業務

また、外部委託会社に依頼することで、商品保管業務を行ってもらうことができます。 業務がどんどん成長していってしまうことで、倉庫のスペースを確保することができないという事態に遭遇してしまうことは多々あります。
そのような事態に遭遇してしまえば、EC業務を外部委託することがおすすめです。 しっかり自社で倉庫を確保しているという場合でも、閑散期であったり通常期、繁忙期など商品の売れ行きに大きな差がある場合、倉庫の使用スペースにも差が生じることになります。そのようなときアウトソーシングを利用することで、中長期的にコスト削減に貢献することができます。

流通加工・ピッキング・梱包業務

また、外部委託会社がしてくれるのは、流通加工・ピッキング・梱包業務です。 ECサイトでのビジネスをスタートしたばかりの場合、全部の作業は自社スタッフが行うという流れがほとんどでしょう。しかし、きっとすぐに販売数やら取り扱い商品が多様化し、業務をスムーズにこなせないという課題にぶつかってしまうことになります。
流通加工から梱包を、受注から発送に到るまで業務をアウトソーシングに依頼することで、社内業務を大幅に削減することができ、その他コアな業務に集中することができます。

発送業務

また、配送手段であったり業者選定、送り状作成、追跡番号などを使った商品管理と言った発送に関する業務をアウトソーシングに委託することができます。 アウトソーシングを利用することでトラブルを最小限にとどめることができ、サービス全体的のクオリティーをアップさせることができます。 また、自社配送では、配送できる荷物の数量、範囲が限られてしまうことでしょう。しかしアウトソーシングすることで、配送できる量と範囲を拡大することができ、販売タイミングの損失削減につなげることができます。

どのような会社が物流の外部委託を利用するべきか

ひょっとしたらあなたの会社ではあえて物流の外部委託を利用するべきではないという判断をすることになるかもしれません。 また、当然喉から手が出るほど外部委託会社のニーズが必要という会社もあります。

見極めのポイントは

・物流に時間が割かれてメイン業務が手薄になってしまっている
・商品の保管や出荷業務が煩雑になってきた
・EC業務を始めたばかりの企業

です。

物流に時間が割かれてメイン業務が手薄になってしまっている

物流は、現在EC業務において真剣に考えていかなければならない問題です。よって現在、会社のノウハウを持っている重要人物が、物流に時間を割いてしまっているケースも少なくありません。 それで、会社の業務はスムーズに流れているのかもしれませんが、果たして正しい選択肢 なのでしょうか。 重要人物は、そんなに物流に集中してしまうのではなくもっと他にしなければならないことがあるはずです。 それができないようでは企業がうまく成長していくことができません。 そのような事態に遭遇してしまっているようなら、物流はアウトソーシングに任せてしまうことをおすすめします。

商品の保管や出荷業務が煩雑になってきた

扱う商品が多くなってくると商品の保管であったり出荷業務が複雑化し、ミスが多発するようになります。出荷業務などお客様と関わる業務でミスが発生してしまうと当然顧客満足度が下がってしまいます。 そのようなケースでも、物流アウトソーシングを利用し、商品の保管、出荷業務がシステム化されることでミスを激減させることができます。 また最近、商品数が多くなってきて保管や出荷業務が煩雑になってきたという会社は物流を外部委託することを検討してみるようにしましょう。

EC業務を始めたばかりの企業

また、物流の外部委託会社を利用するべき会社は、EC業務をスタートしたばかりという会社です。 そのような会社は、片手間で物流業務のノウハウをマスターしてしまうことよりも、アウトソーシングに丸投げして他の業務に集中することがおすすめです。 今後ずっとEC物流に対して無知という状態にも問題はありますが、EC業務をはじめたばかりという方々はこのような感じで物流の外部委託会社もうまくパートナーとして活用するといいでしょう。

EC物流外部委託会社の決め方

この章では、どのような方法でたくさんある外部委託会社を決めればいいかということについて解説します。

・自社の特徴を把握できている?
・サービスのフォローはしてくれている?
・ネットの口コミ・評判をチェック
・料金はどの程度

自社の特徴を把握できている?

EC物流のアウトソーシングを利用する前に、自分自身の会社がどのような会社であるのか知ることは大事です。

・ECサイトの規模
・扱っている商品のもつ特性
・商品の数量、種類
・閑散期・通常期・繁忙期の状況
……。

そのようなものをまずは明確に洗い出し、委託会社と向き合うといいでしょう。

サービスのフォローはしてくれている?

物流業務は複雑化しているため、トラブルは案外頻繁に起きてしまうものです。 そのため、トラブルが起きた後しっかりとした対応をとってくれるのかどうかは物流の外部委託会社を利用する前に確認すべきです。

ネットの口コミ・評判をチェック

ネットでは、いろいろ既に外部委託会社を利用した人たちの口コミ・評判が書き込みされている場合もあります。 外部委託会社を探している方々は、そのようなものも参考材料にするといいでしょう。 メリットだけでなくデメリットもしっかりチェックし、総合評価をして決めるといいでしょう。

料金はどの程度

EC物流の外部委託会社を決定する上で料金は大事なポイントです。 もちろん、できるだけリーズナブルな料金がいいと考えることでしょう。 しかし、料金が安いことでサービスが手薄な業者と出会ってしまうかもしれません。あんまり料金が安い業者ばかり探していると思わず盲点につまずいてしまうことになるかもしれません。 ある程度料金の問題は大事ですが、それ以上にどのようなサービスが提供さているかという視点をもち会社探しと向き合うことをおすすめします。

アドレス通商では、通販物流40年の実績からお客様のニーズに合わせたご提案が可能です。
通販物流のアウトソーシングで疑問や不明な点がございましたら、気兼ねなくご相談下さい。


まとめ

いかがでしょうか。今回は、EC物流をとりまく環境の変化について解説しました。

・コスト増大・人材不足を補うため
・時間ロスを改善するため
・物流業務以外に全集中するため
・品質向上させるため

にEC物流を外部委託することに大きなメリットがあります。

どのような委託会社を利用すればいいか、料金もとても大事です。
しかしあまりにも料金が安い会社狙いばかりしていると思わぬ落とし穴に落ちてしまうかもしれません。

料金はそれ程リーズナブルではないけど、融通を効かせることができる。そのような外部委託会社も選択肢に入れて検討するといいでしょう。料金も大事ですが、よきパートナーとして相性のいい外部委託会社を頑張って見つけてみましょう。

それが、今EC物流業務が抱えている一番の課題ともいうことができます。
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