ダイレクトメール(以下ＤＭ)を企画・発送する際、まず、届いた人が見る発送物自体のデザイン及び表記文言や、発送物が宛先へ届くタイミングを気にされるでしょう。
その時に併せて、宛名(送付先)リストについても気に掛ける事をお勧めします。
本コラムでは、次のような内容に沿ってお伝えしていきます。
1.届けたい宛先にＤMが届かない
せっかく、素晴らしい発送物が出来上がり、ターゲットを絞った対象者へ送ったとしても、まず、宛名に届いてくれないと始まりません。届けられなければ、それらは差出人・還付先に戻ってしまいます。まず、一通でも見てもらいたい方の手に渡るよう、宛名(送付先)リストの精度を上げるため、次のポイントをチェックしてみましょう。
1.1 リストが粗い
内容の粗いリストは、処理時にエラーとして弾かれてしまいます。
・対象者が重複している。
・見た目はそれらしい表記に見えるが、特に宛先の末端(町名や部屋番号)情報が欠落している。
・郵便番号が付加されていなかったり、誤った番号が入力されている。
1.2 リストが古い
時間の経っているリストは、次のような懸念があります。
・情報が古い程、転居率が高くなるため、宛名への到着率が下がります。
・地域の区画整理や併合などにより、旧番地の表記が生じるため、発送元への戻り率が上がります。
2.時間・資源・費用のロス
宛先へ届けるために送ったものの、戻ってきてしまうと結局ロスになってしまいます。さらに、宛先へ届けるためには、印刷・加工・封入・発送／運搬といった各作業が必須となるので、無駄にＤＭを発送するという事は、発送元にとってマイナスでしかないのです。これらが一通でも少なく済ませられるよう、宛名(送付先)リスト内容の精度を上げておく事をお勧めします。そこで、各工程のマイナスメリットをご説明したいと思います。
2.1 印刷・加工
ＤＭは、はがきや一体型、封筒＆封入物、いずれにしても紙の印刷や折り加工などが必要です。その原紙やプラスチック素材一つ一つが資源です。また、機械による印刷や加工で、エネルギー資源を必要としています。宛名を精査する事によって、微々たるものですが、資源を節約する事が可能です。
2.2 封入
ＤＭは、紙封筒やプラスチック封筒への封入を必要とする場合があります。封入作業は、機械による封入でエネルギー資源を使う他、人手作業でも人件費用が発生します。宛名を精査する事によって、少なからず、これを省力化する事が出来ます。
2.3 運搬／発送
ＤＭを宛先様へお届けするためには、運搬／発送が必要となります。運搬／発送は、郵便局や宅配会社などで担いますが、いずれにしてもお届けするためにはトラックなどによる移送が必要で、ここに当然、ガソリンや電気を使用する事となります。
2.4 バックメール
ＤＭを宛先様へ届ける事が出来ずに、発送元へ戻ってきたものを「バックメール」と呼んでいます。これ自体無駄になるのですが、ここに次のような手間や費用が掛かってしまいます。
・配送業社より発送代行社やお客様へ戻される際の移送。
・現物に対する、個人情報や可燃物・不燃物の分別及び処分。
・対象者のリストアップ及びお客様への報告に伴う、仕分けや読み取りや紐付け対応。
常にどこかで、会員の入退会や住所移転等の変更は行われているので、これらをゼロにさせる事は困難でありますが、少しでもこれらの余計を無くせるように、大元である宛名(送付先)リストの精度を気にしてもらえたら良いでしょう。
以上のように、お客様が見えにくいところでこのような無駄が起きてしまっている事は、差出人・還付先への戻りが多い程、貴社の時間・資源・費用がロスされマイナスとなっている、と言ってもいいです。少し見方を変え、近頃話題になっているＳＤＧｓに関わる部分もあるので、そこから関心を持って取り組んで下さるのも、また、入りやすいでしょう。
3.まとめ
このような事から、次の点をお伝えします。
・ＤＭを送る際は、宛名(送付先)リストに関して精査する事もお勧めします。
・バックメールの戻りを少しでも減らすには、なるべく日頃から保有するリストを更新していく中・長期的な手間が必要となります。
・但し、それが少しでも未着率を抑え、発送元へのレスポンスされる可能性も期待出来ます。そして、併せてロスも減らせて、環境的にも良い影響を与えられます。
アドレス通商では、ＤＭ宛名のメンテナンス作業、アドバイス、バックメール処理もお手伝いしております。宛名の精査にご興味がある方は、お気軽にお問い合わせ下さい。
