スマホが普及した時代だからデキる! ダイレクトメール(DM)のQRコード活用術

カテゴリ
コラム 
タグ
ロジスティクス  流通加工  DM発送 

単に紙媒体の施策であるダイレクトメールの発送は、場合によっては古いと言われることもあるかもしれません。
ただし、まだまだ、ダイレクトメールにも効果的な活用の方法があります。

それは、QRコードを使うことであり、それは、スマホが普及した時代だからこそ行える施策です。
ダイレクトメール発送でのQRコード活用をお考えの方は、ぜひご一読下さい。

【QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。】


目次

  1. そもそもQRコードとは何か
    1. 一次元コードと二次元コードの違い
    2. QRコードはどの角度からも高速で読み取れる
    3. 破損や汚れにタフ
  2. なぜこれほどまでにQRコードが普及したのか
  3. シャッターボタンを押す必要はない
    1. Windows PC でも可能
  4. QRコードが読み取れないこともある?
    1. スマホのスキャンの方法、環境が悪い
  5. QRコードは情報の共有ができる
  6. QRコードの安全性やプライバシーは大丈夫?
  7. スマホに依存する生活でなんら問題ない?
  8. スマホの未来について考える
    1. 未来の画期的新製品とは?
  9. ダイレクトメール(DM)とデジタルの融合
    1. QRコードでWebサイト側の効果をより高めることができる
    2. QRコードでターゲットの動きを計測できる
    3. 見込み顧客を可視化
  10. まとめ

そもそもQRコードとは何か

既にQRコードは当たり前になりすぎて、いまさらQRコードが何か人に聞けないという方もいらっしゃることでしょう。

QRコードとは、日本企業の株式会社デンソーの開発部門(現 株式会社デンソーウェーブ)が開発した、2次元バーコードのことです。「QR」とは「Quick Response」の頭字語で、「素早い反応」という意味があります。


一次元コードと二次元コードの違い

バーコードとよく比較されますが、QRコードは情報を横並びに記録する一次元のコードではなく、情報を縦と横の2方向で記録させる二次元のコードです。ですから、QRコードは、バーコードよりもおおよそ350倍もの情報をストックすることができます。

QRコードは、数字だけでなく、平仮名、片仮名、漢字、アルファベットも表現することができます。大容量の「バージョン40」で、「誤り訂正レベルL」という設定のQRコードであれば、最大値で漢字・かなを1,817文字、英数字を4,296文字、数字だけなら7,089文字をストックすることができます。

このように、QRコードは、従来のバーコードではとても収めきれない情報もしっかり記録にとどめることができます。


QRコードはどの角度からも高速で読み取れる

バーコードは、現在、スーパーなどでフル稼働していますが、こちらは、向きを合わせる必要があります。一方で、QRコードの場合は、3つの角に配置する四角い「切り出しシンボル(ファインダパターン)」があるおかげで、コードの存在や、コード領域をスピーディーに認識できる特徴があります。

高速で、かつ、どの角度からも容易に読み取ることができるため、何度もしなければ読み取れないストレスを蓄積することはありません。


破損や汚れにタフ

また、QRコードは、破損や汚れにタフという特徴があります。

たとえ、コードの一部が破壊されてしまってもコード自体にデータを復元できる誤り訂正機能という性能があるため、持ちこたえることができます。

もともとQRコードは、油で汚れやすい製造現場などで使用されることを想定して作られたものだとも言われています。

誤り訂正機能には4段階のレベルがあり、レベルが高いほどQRコードの汚れや欠損率がひどくなっても読み込みが可能です。一般的に使用する分には、レベルL、Mで充分でしょう。汚れがつきやすい工場などで使用する場合には、レベルQや、Hが推奨されています。

QRコードを作成して使用する場合にも、このようなこともあらかじめ知識として蓄えて、使用される場所によって作成時に切り替える必要も出てくるかもしれません。


なぜこれほどまでにQRコードが普及したのか

ここにきて、かなりQRコードが普及していると感じている方々も大勢いらっしゃることでしょう。QRコードがこうまで普及した理由には、手軽さがあります。いちいち専用のリーダーは必要とせず、スマホでデータを読み取れることはとても評価すべきポイントです。

スーパーやコンビニで見かけるような専用のリーダーが必要であれば、そうとう初期費用の投資が必要で、普及の出足も鈍ってしまうことでしょう。QRコードであれば、そのような初期投資も抑えることもでき、導入を加速化することができます。


シャッターボタンを押す必要はない

また、QRコードは、シャッターボタンを押す必要もありません。現在、かざすことだけで読み込める機種がほとんどです。

Android 9 以降のスマホであれば、標準のカメラでQRコードを読み取ることができる機能が搭載されているものが多数です。カメラを起動させた状態でQR コードを画面内に収めることで、自動的に読み取りがスタートします。

iPhoneでも、iOS 11以降、QRコードの読み取りが標準機能として搭載されています。


Windows PC でも可能

スマホがこれほどまでに普及しているからと言って、すべての人たちがスマホを持っているわけではありません。ただし、QRコードは、Windows PCを使ってもスキャンすることができます。

Microsoftでは、Windows用のネイティブカメラアプリにQRコードスキャナー機能を追加しています。このアプリを使用することで、Windows 10、Windows 11でQRコードをスピーディーにスキャンすることができます。


QRコードが読み取れないこともある?

作成や、使用することにそれほど費用がかからず、瞬間、多くの情報を読み取れるとても便利なQRコードなのですが、読み取ろうとしてもうまくいかないと事態に戸惑うこともあるかもしれません。

スマホのスキャンの方法、環境が悪い

実際問題、QRコードでも、ピントがうまく合わないと読み取ることができないことはあります。

読み取れないときにはまずは距離や角度、明るさなどを確認しましょう。

・距離の調整

QRコードとスマートフォンの距離が近すぎる状態でも、遠すぎる状態でも、うまく読み取れないことはあります。QRコードとスマートフォンを近づけたり離したりしてみて、適切な距離を探すことは必要です。

・角度の調整

QRコードを読み取るときには、角度も適切でないとうまく読み取ることができないことがあります。QRコードとスマートフォンは、できるだけ平行状態でスキャンするようにしましょう。

・明るさの調整が必要

また、QRコードは暗い場所であれば、読み取ってくれないことがあります。できるだけ明るい所で行うか、スマホのバックライトを点灯させてから行うといいでしょう。

・QRコード全体を読み込む必要がある

読み込むときに、QRコードの全体がスマートフォンのカメラに収まってなければ読み取ることはできません。ですから、QRコード全体をスキャンできるよう、位置を調整してください。

また、ピントが合わず、ボヤけてしまうときは、カメラのQRが映っている部分をタップしてピントを調整する必要があります。

さらに、スマホのカメラのレンズやカメラ自体が故障していることもあるかもしれません。
また、スマホのカメラレンズが異常に汚れていたり、曇ったりしている場合でも、QRコードを読み取れないことがあります。


QRコードは情報の共有ができる

既にスマホのいろいろなアプリでQRコードが利用されており、情報の共有も行うことができます。

LINEでは、QRコードを活用することで友だちを追加することができます。

ただし、X(旧Twitter)では、以前QRコードを生成したり、読み取ることができていたのですが、現在はその機能がありません。*古いバージョンに戻せばQRコードでアカウントをフォローすることができます。

また、Google Chromeを立ち上げ、新しいタブを開くとGoogleロゴの下に検索バーとともにカメラのアイコンが表示されています。このカメラのアイコンをタップし、カメラを起動させれば、QRコードを読み取ることができます。


QRコードの安全性やプライバシーは大丈夫?

QRコードは誰にでも作ることができ、容易に読み取ることが可能です。とても便利な機能ですが、安全性についても配慮は必要です。

実際問題、QRコードを悪用した詐欺なども起きているため、安易にQRコードをスキャンすれば個人情報が抜き取られる可能性があることについて、頭において慎重に利用するべきです。

みなさんが安全にQRコードを利用するためには

・請求書、金融取引などお金が発生する場合のQRコード読み取りに対して、慎重な配慮が必要

・QRコードをスキャンした後、怪しいURLが出現すれば、できるだけ早く閉じる。絶対に個人情報の入力はしない

などの対応が必要です。

QRコードをスキャンした後、ファイルなどのダウンロードが勝手に行われないようにする設定も必要かもしれません。


スマホに依存する生活でなんら問題ない?

ある情報では、2023年の段階で、世界でのスマホの普及率は69%だと報告されています。
間違いなく2024年も、前年と比較し上昇していることでしょう。

全世界でのスマホ契約数はおおよそ67億件です。*世界の人口:約74億人

スマホの普及率は、地域によっては大きな差があります。例えば、北米と欧州を比較すれば、普及率はそれぞれ86%と82%あるのに対し、アフリカでは2023年、55%にとどまっています。とても大きな差ですが、普及率の高い地域と低い地域の間にはおおかた30%程度の差があります。

1位は、96%の使用率であるアラブ首長国連邦とサウジアラビアで、日本よりもスマホが使用されていない国は、インドネシア60%、インド40%、ロシア61%、ナイジェリア56%、南アフリカ60%です。実は、日本のスマホの普及率は他国と比較すれば決して高いわけではなく、日本のスマホ使用率は、64%程度なのです。

どうしてこのような差があるのかといえば、日本では、従来型の携帯電話であるフィーチャーフォンの性能が高かったことを理由にあげることができます。実際問題、スマホを持っている方は多いのですが、性能のいいフィーチャーフォンを持っているから、あえて急いでスマホを持つ必要はないという感じでしょうか。


スマホの未来について考える

スマートフォンが全盛の時代になってもう既に10年以上が経過しています。果たして、今後もこのままスマホの勢いは持続していくのでしょうか。

最初iPhoneが、スマートフォンという新しい時代を作り上げました。
スマホが世に出現して、ここ数年では、スマホのアプリは進化をしているのかもしれませんが、スマホ自体としては既に成熟し、進化が止まっています。

実際に、近年登場するスマホの新商品は、カメラであったり、画面解像度、処理速度、データ容量などといった、いままでの筐体のスペックアップ以外には大した変化がありません。


未来の画期的新製品とは?

果たして近い将来、スマホに続く、画期的新商品が登場する余地はあるのでしょうか。それとも、全世界がこのまま同じスマホに依存していくのでしょうか。

新しい商品、それは、スマートウォッチかもしれません。

アップルから「Apple Watch」が登場し、みなさんはその事態をどう受け止めたのでしょうか。便利だと思う方々もいらっしゃるでしょうし、小さくて使いづらいという感想もあります。小さいというのは、スマホにも通じるデメリットです。

また、スマホの次の画期的新商品は、MR(複合現実)を実現するデバイス、スマートグラスかもしれません。

スマホで最終的に問題になるのは、おそらく画面のあり方です。そして、その観点からスマホは恐らく現状が限界だとも推測することができます。必要になるのは、モニターが拡張されることです。そのようなことを考えても、次は、MR(複合現実)デバイスとしてのスマートグラスが後を継ぐことが予測できます。


ダイレクトメール(DM)とデジタルの融合

ダイレクトメールとデジタルの融合は、まさにこの時代の見合った施策といえます。単に、ダイレクトメールを発送するという考えでは、紙媒体の施策にすぎません。
時として、時代にそぐわない、古臭いと思われてしまうこともあるかもしれません。

しかし、ダイレクトメールは、スマホと融合させれば現代に見合った施策を行うことが可能です。そのつなぎ役となるものがQRコードです。

それぞれ企業には、ダイレクトメールというものはこういうものであるという固定観念が存在しているのかもしれませんが、絶えず進化形で向かっていかなければならないのもダイレクトメールです。

QRコードによって、未来に適合したダイレクトメールの発送が可能となります。

ダイレクトメールには、WEBサイトのURLを載せる方法もあります。実際にそのような方法を取り入れている企業もあることでしょう。

そして、最近では、ダイレクトメールにQRコードを載せることが、効果アップにつながると大きく評価されています。

また、企業によっては、一緒にVRメガネを封入し、QRコードでWEBサイトを見れば、貴重なVR体験ができる試みを行っているところもあります。


QRコードでWebサイト側の効果をより高めることができる

ダイレクトメールにQRコードを載せることで、Webサイト側の効果をより高めることができます。

もしも、顧客が知りたいと思っている情報を、すべてダイレクトメールに詰め込もうとすれば、冊子を用意し、それもかなりのページ数が必要かもしれません。冊子や追加のパンフレットを準備しようと思えば、それだけプラスの予算が必要となります。

様々な情報を、ターゲットとした顧客に対し提供するベスト戦略として、QRコードを使いWebサイトや電子ブック、申込ページなどに誘導することができれば、ローコストで目的を果たすことが可能です。

QRコードをダイレクトメールに掲載させ、Webサイトへ誘導することで、サービスをより詳しく知りたい方々へのアプローチを容易に行うことが可能です。スマホ時代だからこそ、気軽に、様々な場所で、Webサイトへとつながってくれることでしょう。とても自由性の高い発想です。


QRコードでターゲットの動きを計測できる

QRコードでコンバージョンまでのターゲットの動きを把握することが可能、Webサイトに遷移してから、様々なアクセス解析ツールを有効活用することができます。

顧客のページの滞在時間などを自社でしっかり分析し、改善努力を行うことで、よりダイレクトメールの効果を高めることができます。


見込み顧客を可視化

QRコードを使用して、自社のWebサイトへのアクセスを可視化することで、ハガキなどのレスポンスの有無でしか判断できなかったダイレクトメールを、より詳細に分類させることができるようになりました。

・レスポンスがあり、特別に設置したサイト(特設サイト)にアクセスがあった方々
・レスポンスはあったけど、特設サイトにアクセスしなかった方々
・レスポンスはなかったけど、特設サイトにはアクセスがあった方々
・レスポンスもなく、特設サイトにもアクセスがなかった方々

たとえば、レスポンスはないけど、特設サイトにはアクセスがあった方々を見込み顧客として、次回以降のターゲットとすることができます。

ダイレクトメールにQRコードを載せることは、誰でも簡単にできることです。サービス内容によっては、ブラウザ上でURLを入力するだけで作成が可能です。


まとめ

スマホの普及によって、QRコードの利用もさらに広がり、ダイレクトメールにQRコードが掲載されることは、もはや決して新しいとも言えない時代かもしれません。

多くのダイレクトメールには、既にQRコードが掲載されており、QRコードだけをレスポンスツールとして活用するダイレクトメールも増加しています。

ただし、現在でもダイレクトメールにQRコードを掲載することは、よりダイレクトメールの可能性を広げるための手段です。

いま、ダイレクトメールを発送している担当者が、紙媒体だけに依存してQRコードのことを無視していると、時代に取り残されてしまうかもしれません。

さらに、それぞれ企業は、QRコードを取り入れたうえで、次の未来に対しての施策を考えていかなければなりません。



アドレス通商では、宛名とQRコードを連動して打出しが可能です。
また、デジタルブック、ARコンテンツのご提案も可能です。
自社のダイレクトメール(DM)にQRコードを入れてのマーケティング施策をお考えのご担当者様は、是非、アドレス通商へお問合せ下さい。



関連記事

ARで変わる顧客体験 DMでも使える販促方法

A/Bテストとは ダイレクトメール発送を効果的に行うポイントを解説

OMSとは?業務効率化に欠かせないシステムの選び方