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第12回「お得意様ってどんな人ですか?(顧客購買行動によるセグメント)」

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第12回「お得意様ってどんな人ですか?(顧客購買行動によるセグメント)」
モモちゃん: それにしても山田さん、一体どうしたんでしょうねー?
モモちゃん
小野口課長
小野口課長 : そうだねえ。きっと大事なことに気づいたんじゃないかなあ。
え? 大事なことって、なんですか?
モモちゃん
山田さん
山田さん: 戻って来ちゃいました。何度もすいません。
小野口課長
おかえりなさい。
さっきと一緒ですけど、お茶請けはライオン屋さんの羊羹です。
モモちゃん
山田さん
ありがとうございます。いただきます。いやー、うちの羊羹はおいしいなあ。
本当に羊羹がお好きなんですねー。そんなに美味しそうに召し上がっていただけると、お茶をお出した私の方まで嬉しくなっちゃいますね。
モモちゃん
山田さん
私は本当に羊羹が大好物でして、弊社の羊羹は朝昼晩に食べても飽きないんですよ。
すごい羊羹LOVEですねー。そんなに大好きな羊羹に囲まれた仕事は幸せですよねー。
モモちゃん
山田さん
それはもう。
小野口課長
あのー、それで山田さん、どうなさいましたか?
山田さん
はい、わたし、うっかり大事なことを忘れていたのに気づいたんです。
やっぱり、大事なことだったんですね!
モモちゃん
山田さん
さきほど教えていただいたR(直近購買日)で、例えば1年以内に購入のお客さまだけにDMを送付すると、非常に大切な上得意様まで切り捨てることになるんです。
え? 1年以上も購入履歴のないお客さまにも大事なお得意様がいらっしゃるんですか?
モモちゃん
山田さん
うちのような和菓子屋は、お中元やお歳暮などのご贈答時期が商売の山場ですけど、毎年うちの羊羹をお選びになる人ばかりでなく、その時々でご贈答品の中身を変更されるお客様もいるんです。
ということは、毎年ではなくても何年かに一度の周期でご注文いただくお客様がいるわけですね。
モモちゃん
山田さん
はい。特に弊社の場合、中には江戸時代からご贔屓いただいているお得意様もありますから、過去12ヶ月間といった短いお付き合いでなく、もっと長いお付き合いのお客様がいらっしゃるわけです。こういった古いお得意様にご案内しないことが売上に影響するのではないでしょうか。
江戸時代から先祖代々でお付き合いが続いているなんて驚きですねー。それじゃあ、1年以内購買の人だけにギフトキャンペーンをお知らせ、というわけにもいきませんよね。
モモちゃん
山田さん
はい。それで他にやり方がないかお聞きしたいと思って、戻ってきたんです。
小野口課長
それは困りましたね。モモちゃん、どうすればいいかな?
課長。そういうことでしたらRのセグメントは使えませんし、やっぱり全員に送ったらどうでしょう。
モモちゃん
小野口課長
ちょっとちょっと、それじゃお悩み解決にならないよー。では、山田さんにお伺いしますが「大切なお客さま」は、どういった人だとお考えですか?
山田さん
うーん、うちは老舗ですから、やはり昔からお付き合いいただいているお客様が重要ではないかと。
小野口課長
極端な話をしますけど、例えば、江戸時代に初めてお求めいただいたご先祖様の住所へいまだにDMが届いているとすれば、それ以来一度も購入のないご子孫の方までがお得意様、ということになっちゃいますよね。
山田さん
うーん。でも、まあ、それが長いお付き合い、ということではないかなーと。そうしてご案内しているうちに、いつかまたお求めいただけると信じてやってますけど。。。違います?
なんか違う気がします!理由はハッキリしませんけど、やっぱりなんか違う。
モモちゃん
山田さん
え? では、本当のお得意様とはどんな人のことをいうんですか?
えーと、それは、、、やっぱり、これからもたくさん買ってくれる人じゃないでしょうか。
モモちゃん
山田さん
あー、これからも買ってくれる人ですかー。なるほどー。よく分かるのですけど、これまでご愛顧いただいたお客さまに対する感謝の気持ちは忘れずにいたいものです。
小野口課長
確かにおっしゃるとおりですね。先代からの古いお付き合いは守り続けていくべきと思います。じゃあ、ちょっと整理してみましょう。モモちゃん、ライオン屋さんのお客様を顧客購買行動で分類すると、どんな感じになるだろう。
えーと、えーと。第一に、今回はお中元ギフトのキャンペーンですので、羊羹をギフトとして先様お届けにするお客さまがいますよね。第二に、課長のように自分だけコソコソと食べようと思って買う人と、2種類のお客さまが存在します。
モモちゃん
小野口課長
モモちゃん、僕も一人でコソコソ食べようとしてたわけじゃないんだけどね。。。そのように、まず大きくは「ご贈答需要」と「自家消費」の2種類のお客さまに分けられますよね。では、次に羊羹をお中元に贈ったり、自分で食べ終わった後に、次はいつ頃買おうと思うかな。
それは人それぞれですけど。。。お中元の次なら早くてもお歳暮でしょうか。でも、毎回羊羹を贈って喜ぶ先様ならではの話かもしれません。山田さんや課長のように毎日でも食べたい人は食べ終わったらすぐに注文するでしょうし、毎回でも羊羹を贈ってもらえたらすごく嬉しいんだと思いますけど。
モモちゃん
山田さんと小野口課長
それは嬉しいですよ。ねえー。
小野口課長
おほん……ですが山田さん。それは私達のようなチョ~羊羹好き好き人間の場合であって、世の中全員がそうだとは限りませんよね。
山田さん
まあ、そうでしょうね。いつも家内からは羊羹の食べ過ぎだと言われてますから。
小野口課長
じゃあ、モモちゃん、羊羹を食べたあと、お客さまはどんな気持ちに変わるだろう。
えーと、お気に召したかどうかによると思いますけど。
モモちゃん
  • しばらくして、また食べたくなった時に買いたい
  • いつも食べたいから自宅に買い置きしておく
  • 気に入らなかったから、もう買いたくない
  • こんなに美味しいものは知人にもおすそ分けしたい
山田さん
まあ普通の人はそんな感じでしょうね。100万件もお客さまがいればいろんな人がいますよね。
小野口課長
だとすれば、ライオン屋さんの羊羹にも一般的な顧客購買行動のセグメントはあてはまるよね。
あー、はい。一般的な顧客購買行動のセグメントですよね。
モモちゃん

(稼働顧客)

  1. 上得意(ロイヤル顧客)
  2. お得意様(リピーター)
  3. 新規顧客(初回購入顧客)
  4. 見込顧客(お試し品購入者や資料請求者)

(離脱顧客)

  1. 購買中止者(ストッパー)
  2. 休眠顧客(スリーパー)
江戸時代からの先祖代々のお客さまで購入のない人は、「購買中止者(ストッパー)」か「休眠顧客(スリーパー)」のどちらかにあたる人ですかね。
モモちゃん
小野口課長
私達は商いを行っているわけですから、今年の決算までに「購入していただける顧客」への販売促進に費用をかけて、「買わなくなった人」や「しばらくお休み中の人」への費用はカットするのが利益を向上する考え方の一つです。買いたくないと思ったお客様を掘り起こすのは意外と費用がかさむ作業です。
山田さん
うーん。たしかに、これまでは一度でも買っていただいたお客様を大切に思うあまり、もうお買い上げいただけないお客様にも同じように費用配分していたかもしれません。そういったお客様が混在しているなら、DMを届ければお客様が喜んでくれると考えるのは、違うかもしれませんね。
小野口課長
もう商品を必要としない購買中止者にDMを送っても反応はありません。世の中の人全員が羊羹を食べたい、贈りたいと思っているわけではありませんから、お客様心理を間違えて捉えると販促費のムダ使いになりかねませんよね。
山田さん
ということは、少々ドライな考え方ですけど、ウチの羊羹を買い続けてくれる人を「DMの対象者」と捉えた方が良いかもしれませんね。こちらの気持ちとして「お客さまのため」と考えて送ったご案内でも、「自分に必要のない情報」だとすればただの宣伝物ですもんね。
小野口課長
はい。ですので、山田さんが心配しているのは限りなく休眠顧客に近いお客様ではないでしょうか。DMが届いても、再びご必要になるまでお買い物しないマイペースなお客さまには、久しぶりにお買い上げいただいたタイミングに、あらためてDMをお送りしても遅くはないでしょう。
山田さん
全員にDM発送して大きなコストを負担するより、必要に感じていただけるお客様にDMを送付すれば、通販事業部の利益も改善するということですか。でも、本音を言えばちょっと心配です。
じゃあ、DMを送りたいお得意様だけを抽出して、リストに足せばいいじゃないですか?別に絶対に1年以内だけ、ってわけでもないですよね。
モモちゃん
山田さん
あー! それはごもっともなご意見です。上得意のお客様だけ別に選べばいいんですよね。なんだ、そうか。
小野口課長
モモちゃんは、黙々と羊羹を食べてると思ったら、ちゃんと話しも聞いてたんだね。
なんだか、だんだん私もライオン屋さんの羊羹の虜になってきちゃいました。これは毎日でも大丈夫かもしれません。
モモちゃん
山田さん
そうでしょう! うちの羊羹は毎日でも飽きずに食べられるのが特長なんです。
小野口課長
上得意だけを選別するときには、総購入金額のMを参考にするといいかもしれません。過去の総購買金額の順番で重要顧客をピックアップするんです。ギフト商品は購入回数のFよりも毎回のお届け先数、1回あたりの購買単価を重視する場合も多いですから、この数年間お休みのお客様でも1回のお届け先件数と購買金額が大きければ、今回のお中元はまたライオン屋にしよう、となるかもしれません。
山田さん
なるほど、そうですよね。私が心配事していたことは、なんとか解決できそうな気がしてきました。それでは、さっそく会社へ戻ってリストのセグメントにチャレンジしてみようと思います! ありがとうございました。それでは!
小野口課長
あ、ちょっと待って下さい。ご相談者がご来社するのは初めてなので記念写真を撮らせてもらえませんか。壁に写真を貼っていこうと思いまして。
なんか居酒屋みたいですけどね。じゃあ、私の自撮り棒で。はい……チーじゃなくて、ヨーカン。(パシャ)
モモちゃん

(つづく)

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